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交通事故「最近の症例 -前編-」

とある日、院の電話が鳴り施術の手を休めて出てみると、

「交通事故に遭ってしまいました」「今からそちらに伺っても良いでしょうか?」

という問い合わせの電話だった。

 

事故の状況を聞いてみると、

「自転車に乗って信号待ちをしていて、青に変わって動き出した時に左折しようと発進した乗用車に右後方より当たられた」ということでした。。

右の臀部と膝外側に車は接触したが、倒れるまでの衝撃は無かったため、病院に行くまでもなく接骨院での対応で良いのでは?と判断したようです。

 

「先ずは病院へ行きましょう」「接骨院の受診は整形外科医の診断を受けてからにしましょう」

と説明し病院受診を促しました。

接骨院での治療を希望する場合は、医師からの指示を最優先に「接骨院で治療は受けたい!」と希望を伝え、了承が得られれば通っていただいて構いませんよという主旨の説明で電話を終了しました。

 

数日後、「臀部と膝の打撲」と診断を受け、医師の同意も取り付けましたと当院を受診され、治療をスタートさせました。

改めて、問診や触診を行い患部を特定していきましたが、気になる検査がありました。

右膝の「外反ストレスTEST」

スポーツのケガでよく見かける膝の内側側副靭帯の損傷を判断する検査で、外側からの外力に膝が内側に捻られた際の起こる靭帯の損傷です。

 

「これどうでしょう?外側からストレスをかけますが、膝の内側に痛みや違和感を感じますか?」

 

「あれ?ちょっと痛いかも。触られても内側痛いです。自覚症状は無いのに!」

 

整形外科の再診で、改めて診てもらったところ靭帯損傷もあるとのことでした。

医師による診察は初診だけに終わらずに、必ず定期的な経過観察をお願いしておくことをお勧めいたします

医師が関わらなくなると、自賠責保険も早期に打ち切られてしまうことも少なくありません

医師、保険会社、接骨院が連携して患者さんの痛みに寄り添える形が、被害に遭われた方にとって一番安心できることですよね。

 

次回、後編へ続く→